■ プロマジシャンの定義 ■

どういう人をプロマジシャンと呼ぶのか。
しばしば、掲示板上でも問題提議されていたりします。

「手品でゴハンを食べてる人」という程度の共通見解はあるようですが、それ以上に細かい、込み入ったそれぞれの思惑があるようです。

ここでは、にゃふーが考えるプロマジシャンの定義について書いてみようと思います。
プロマジシャンの定義は人の数だけあるのかもしれません。これから書くことは、にゃふーの考えるものですから「こうでなければならない」「こうあるべき」という類のものではありません。また同時に、自分がプロであったらこうありたい、というものでもあります。そのつもりでお読み下さい。

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プロマジシャンとは。
「クライアントの要求に応えられる人」だと思います。

プロマジシャンということは、お金をもらってマジックを披露します。
お金をもらうということは、お金を支払う人がいます。
その人の要求に応える、その人を喜ばすことができるのがプロの仕事だと思います。

ここまでの話に、マジックの技量については出てきません。技量は問わないのです。
マジックがうまいだけのマジシャンをプロとは呼びません。ただのマニアとプロは別です。

クラシックパスがどれだけ上手だとか、ダブルリフトがばれないとか、アイツよりうまくトライアンフができるとか、ハトが出せるとか出せないとか。

いっさい無関係です。プロマジシャンに技量は問わないのです。

ただ、問わないと言ってもゼロじゃ困ります。プロマジシャンと名乗る以上、マジックは当然うまいのでしょうから、そこは見る必要はないです。もしヘタならお払い箱だし論外だし次からの仕事が無いだけのことです。

問題は、クライアントの要求にどれだけ応えられるか。

ハトを出してくれ、と言われれば「はい、出しましょう」と答えるのがプロ。
ただ、自分が出せなかったり、環境的に無理なことが当然あるわけで、そのような時には「現状ではハトは出しにくいです。変わりにこういった感じではいかがでしょうか?」と別のステキな提案を出す。これがプロ。
そして、クライアントに納得してもらい、かつ、当然観客にも満足してもらう。これがプロ。

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薬局のようなイメージです。
お客さんが来て、あれこれと症状を言うわけですが、それに合わせて豊富な薬の知識の中から、お客さんにぴったりの薬を提供する。

頭痛がするのですが…と切り出せば、全部でこれだけの種類がありますけどどれにしましょう?とご提案。
ウチには頭痛薬はコレしかないんですよ…という薬局より、先述の方が好印象だと思います。
さらには「ドリンク剤も一緒に飲むと、より効きますよ。」という提案ができればクライアントも喜ぶでしょう。

クライアント…お金を払ってくれる人に相談し、どんなマジックを要求しているのか聞き出し、満足のいく結果を出す。そこにマジックの技量は問いません。クライアントには関係のない話だからです。クライアントが求めるものはマジックを使って観客を喜ばせることです。

クライアントと観客。この両者をマジックを使って喜ばすことができればプロとしての仕事は完了します。

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ここまでクライアント至上主義のような話しぶりですが、なにも媚びへつらえと言っているわけではありません。
プロマジシャンにはマジックに対する愛とプライドを高く持ってほしいです。その上で、クライアントと相談するわけです。
マジックを侮辱するようなクライアントであれば頭を下げる必要は無いでしょう。






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